概 要

臨床検査科では、患者さまより採取された血液・尿・喀痰・便・体腔液などから生体成分・抗体・細菌・ウイルスや細胞形態などを調べる検体検査、そして患者さまの体内の電気信号や超音波を用いて機能や腫瘍等の有無などを調べる生理機能検査を臨床検査技師により行っています。これらの検査を正確かつ迅速に実施し臨床医へ報告、病気の診断や治療に役立つ情報を提供しています。

またチーム医療の一員として感染対策、糖尿病、褥瘡、NST等各種委員会に参画し、患者さまの立場に立った医療を展開しています。

検体検査部門

生化学・血清・免疫検査

生化学検査では主に血液中の血清や尿について検査しています。
生化学自動分析装置を用い肝機能、腎機能など同時に40項目の測定を行い、さらに全自動発光酵素免疫測定装置を用いて感染症、各種ホルモンや、がん関連検査を行っています。さらに糖尿病関連検査など、すべて外来至急検査、院内緊急検査に迅速に対応しています。結果報告まで約1時間程度です。

一般検査

尿、便、脳脊髄液、胸水、喀痰、鼻汁などの検査を行います。
尿定性検査では、糖、蛋白、潜血などの有無を、尿沈渣検査では、顕微鏡で血球成分や腎臓や膀胱からでた細胞を調べます。便潜血検査では、便中の微量な血液の混入を調べ、喀痰や鼻汁検査では好酸球も観察します。

血液検査

血液検査では血液中の赤血球、白血球、血小板などの数を測り、白血球細胞分類を行い貧血や炎症の有無を、凝固・線溶検査では止血傾向の状態を調べます。血液疾患に対しては骨髄検査も行っています。

輸血検査

安全な輸血の為に、血液製剤が患者さまの血液と適合しているかどうか確認する血液型検査や交差適合試験、不規則抗体検査を行います。赤十字血液センターへの血液製剤の発注、保管、管理や輸血副作用、輸血にともなう感染症の管理も行なっています。

微生物検査

患者様から提出された検体(喀痰や尿、便など)を培養し、感染症の原因となる菌を特定する同定検査と検出された菌に対して有効な薬剤を調べる薬剤感受性検査を行っております。また、当院は結核診療拠点病院であるため、LAMP法という遺伝子増幅検査を行い、2時間以内に検体中の結核菌の有無を報告するよう努めております。
新型コロナウイルスの検査は抗原検査とPCR検査を行っております。

生理検査部門

生理検査は、患者さまの身体を直接検査する部門です。心電図検査、呼吸機能検査、超音波検査、脳波検査、筋電図検査、聴力検査、睡眠時無呼吸検査などを行っています。

心電図検査

心電図検査は手首、足首、胸に電極をつけ、心臓の電気的な活動を調べる検査です。心臓への負担の程度や不整脈の有無がわかります。検査時間は数分でベッドに仰向けになっていただいた状態で検査を行います。

呼吸機能検査

呼吸機能検査では肺の大きさや働きを調べます。ノーズクリップを鼻につけ、マウスピースを口にくわえた状態で大きく息を吸ったり吐いたりしていただきます。様々な種類の検査があり、それぞれ呼吸の仕方も異なります。検査時間は15分~1時間程度です。

超音波検査

超音波検査は調べたい部位(心臓、腹部、頸動脈、下肢血管など)にゼリーを塗ってプローブ(超音波の出る装置)をあてて内部の異常を観察する検査です。臓器の性状や大きさ、動き、腫瘤の有無などを調べます。検査時間は30分~1時間程度で、ベッドに仰向けになった状態で行いますが、調べる部位によっては体の向きを変えていただくこともあります。

脳波検査

脳の電気的な活動を調べることで、脳の異常の有無がわかります。頭皮にペースト(クリーム)を使って電極を接着させ脳から出る電気信号を記録します。ベッドに寝た状態で行い覚醒時と睡眠時の記録を行います。検査中には深呼吸を行ったり、目の前をピカピカと光らせて光に対する反応をみる検査があります。体への影響や痛みなどはありません。検査時間は約1時間です。

筋電図検査

筋電図検査は神経に電気刺激を与え、その刺激に対しての反応を計測し神経の状態を調べます。ベッドに寝ていただいた状態で検査します。刺激するときは多少の痛みは伴いますが、神経や筋肉を傷つけることはありません。検査時間は20分~1時間程度です。

聴力検査

耳にヘッドホンをあて、音がどの程度聞こえているかを調べます。検査時間は20分程度です。

睡眠時無呼吸症候群

睡眠中の呼吸の状態や動脈血酸素飽和度(SpO2)などを調べます。
簡易検査(ご自宅で検査可能)と、精密検査であるPSG検査(一泊入院)があります。
詳しい内容は、ここをクリック

午前 8:30~11:30
※午後は診療科により診療時間が異なります。

土日・祝祭日
年末年始(12月29日~1月3日)