結核・非結核性抗酸菌症

結 核

 結核は昔に比べて治療法が確立され、大幅に患者数も減少しましたが、まだまだ日本は世界的に見て結核の中蔓延国であり、忘れてはならない病気です。特に高齢者の方の占める割合が高くなっており、岡山県全体でみても結核にかかる方の約半数が70歳以上です。高齢者の方は、なかなか症状がわかりにくい上、いろいろな合併症をもっているため、診断の遅れにつながることがあります。
 当院は、平成25年より岡山県結核診療連携拠点病院の指定を受け、結核診療の中心的役割を担い、各地域の医療機関と連携して診療に当たるとともに、保健所などの行政機関と協力して、研修事業などの様々な取り組みを行っています。平成25年度より岡山県下統一の患者手帳「岡山晴れ晴れDOTS手帳」を作成運用し、医師、看護師、薬剤師、保健師とともに入院時よりチームで関わり、退院後も治療完遂に向けて継続した結核診療を行えるよう、地域の医療機関、介護福祉機関とも連携をとっています。
  また、同年10月より、「結核医療相談・技術センター」を開設し、医療機関、福祉施設などからの結核相談を受ける体制を作り、画像診断や治療相談、検査の解釈、感染防止などの相談に個別に応じています。

非結核性抗酸菌症

 非結核性抗酸菌症は最近増加している疾患で、結核が高齢化しているのに対して、比較的若い方や中高年の女性にも多く認められ、治療に難渋することも少なくなく、社会的にも問題となっています。
 当院では、臨床検査科細菌検査室とともに菌検査に基づいた確定診断を行い、CT検査、臨床症状などと併せて、ガイドラインに沿った的確な治療を行うよう努めています。主として外来治療となりますが、抗菌薬も3種類から4種類と多いうえ、治療期間が1年半から2年と長期にわたること、さらに必ずしも薬の効果が十分には期待できないことなど、この病気の特徴を患者様に分かっていただいたうえで副作用に注意しながら治療を進めていきます。

午前 8:30~11:30
※午後は診療科により診療時間が異なります。

土日・祝祭日
年末年始(12月29日~1月3日)